2010年07月08日
パイロットに「プロ」を見た!
前回の続きですが、15時 新千歳空港発の飛行機に間に合いました。
ANA1716便に搭乗です。
乗客が搭乗を終えると、機長からあいさつが。
通常なら、なんだかお決まりの
「本日は全日空機をご利用いただきまして・・・・・・」
から始まって、目的地到着時間などを伝えて
「狭い機内ではございますがおくつろぎください」
で終わりですよね。
ところが7月7日 1716便の ヤマガタ機長 のアナウンスは違ったんです。
記憶の範囲で全文を・・・
「本日は、全日空をご利用いただきまして誠にありがとうございます。
皆様にご協力いただきましたおかげで、当機は定刻どおり離陸することが出来ます。
御礼申し上げます。(まず、乗客へのお礼)
そして、全日空の優秀なスタッフにより(抑揚をつけて)、整備も万全でございます。
どうぞご安心くださいませ。
皆様が北海道を発つ際には、パッチワークの花畑からポピンズの花々が皆様を
お見送りいたします。どうぞ「心の目」でご鑑賞ください。
さらに関西国際空港に近づきますと、ウェディングドレスをまとった妖精ような真っ白な
雲が皆様をお迎えいたします。こちらもどうぞ「心の目」でご鑑賞ください。
途中、綿菓子のような、マシュマロのような雲が皆様にごあいさついたします。
この素晴らしい景色もどうぞお楽しみください。
関西国際空港到着までに、飛行機はあたかも「ゆりかご」のように心地よい揺れが
ございますが、運行には「まっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・たく」支障ございませんので、
ご安心ください。(ここで乗客は大爆笑)
できるだけ気流の安定しているところを選んでまいりますので、ご安心ください。
それでは、どうぞ空の旅をお楽しみください。」
(実際には、もっと長かったのですが)
こんなアナウンス聞いたことがありますか。
私は感動しました。
飛行機に乗るというのは、多少なりとも緊張感を伴うものです。
しかし、この機長はまず乗客にお礼を言い、自社の優秀なスタッフを褒め、
そのスタッフによる整備だから安心だと言い聞かせ、そして風景の楽しみ方を
乗客に伝え、揺れても安心だということを伝えたわけです。
「まっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・たく」支障ございません
のフレーズの時、私は後ろを振り返りましたが、グループ同士、見知らぬ乗客同士
までもが目を合わせて笑っている。
こんな機内の光景をいまだかつて見たことがありません。
機内が機長のアナウンスで一気に和やかに、温かい雰囲気に包まれていたんです。
機長が言っていた「綿菓子のような、マシュマロのような雲」というのは
立体的な積乱雲のことのようでしたが、まさしく綿菓子、マシュマロのように
モコモコの雲が幾重にも重なり、太陽の陽を浴びて素晴らしい光景でした。
しかも、関西国際空港まで揺れることもなく、いつ着陸したかもわからないくらい
スムーズな操縦です。
これぞプロですね。機長として求められる安全な運行だけでなく、機長として乗客に
空の旅の楽しさ、そして安心を提供していたわけです。
つまり、求められる事のその先にあることを成して、はじめてプロと呼ばれるのでは
ないでしょうか。
勉強させていただきました。
全日空のヤマガタ機長。あなたは本当のプロです。
感動しました。ありがとう!





